2008-05-01

ダラス出張の機内で読んだ本



ダラス出張も今回(4/14~4/19)で5回目。往復のアメリカン航空の機内食も鼻につくようになりました。前回3月の出張帰路は19時間の長旅となり、大変な思いをしたことはすでに記しました。

今回は覚悟して機内で読むための本を選んで持参し、往路10時間、帰路13時間の機内も読書に集中することで、以前ほど苦にならず過ごすことができました。どちらもはじめて読む作家でしたが、楽しめました。

往きに読んだのは、歌野晶午『死体を買う男』、「大人なあなたに贈る本格推理小説」という帯が気になって衝動買いした本。江戸川乱歩を読んでいるような、濃密な文体、構成で一気に引き込まれて読んでしまいました。「大人のあなたに」お薦めです。

帰りに読んだのは、佐伯泰英『死闘』、古着屋総兵衛影始末リリーズの第1巻。家康死の床のシーンからはじまって、徳川家護持のために代々働く古着問屋・大黒屋総兵衛の物語。江戸の下町風情が垣間見られて、よい本でした。

機内でこうした時代物の本を読んでいると、ニューヨーク赴任時代、ポートランドやダラスに毎月出張した機内で読んだ池波正太郎『鬼平犯科帳』や『剣客商売』を思い出します。とうとう両方ともシリーズ全巻を日本から送ってもらって読破しました。

周りの乗客の話し声や、英語の機内アナウンスなど全く気にならず、自分だけ江戸の街にワープしたようなあの感じ。高度13,000メートルの上空を飛行する飛行機は、タイムトンネル効果を生み出すのかもしれません。

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