2008-05-02
バンクーバー発サンフランシスコ行き(2)
バンクーバーのバスターミナルは、確か鉄道の駅と一緒だったと思います。ターミナルでバスに乗り込むとき、友人の親類の方が見送りに来てくださり車中で食べるようにと果物の袋を渡してくれました。
バスは、一路アメリカのシアトルを目指して出発します。最初の難関は、US国境Blaineでのこと。乗客全員バスから降りて、米国入国手続きのためパスポート、荷物を持って入国審査を受けました。
ここではじめて生の英語に接したようなもの。それまでは友人の親類の方がすべて面倒をみてくれたわけですから、英語を使う場面も限られています。はじめての通関手続きということもあり、どんなことを聞かれるのか皆目検討もつかず、相手が何を聞いているのか、さっぱりわかりませんでした。
ただ、日本のパスポートを見て、表紙のデザインをほめているような、何かジョークをいっているような、とにかく深刻な会話ではなかったように思います。当時はまだ、国境をバスで越えて米国に入国する日本人はめずらしかったのかしれません。
この時、確か果物の袋は没収されてしまったように記憶しています。農作物の持ち込みは当時も今も、非常に厳しく制限されていると思います。99号線から、米国に入ると5号線と名前が変わり、この5号線をサクラメントに向けてずっと南下することになります。
あれから20年後、ポートランドに住んだときも、サクラメントに住んだときも、この国道5号線を毎日通るようになるわけですが、勿論当時そんなことは思いもよりませんでした。
ただただ、車窓から見える遠くの山の景色が美しかったこと、幅広い道路がまっすぐ伸びていることが記憶に残っています。
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