今、IBMがスポンサーで、掲題雑誌記事が一部無料でダウンロードできるようだ。
(1)Global Business
(2)Innovation
(3)Leadership
(4)Strategies
(5)Maketing
のカテゴリー毎に、最新の動向を概観する記事とともに、過去Sloan Management Reviewに掲載された論文が何点かずつ紹介されており、それらは無料でダウンロードできる。
先に、このBlogでもハーバード大学クリステンセン教授のDisruptive Innovationについて書いたが、同教授の最新論文、"Fingding the Right Job For Your Product"も無料でダウンロードできる。大変興味深い内容だった。
従来から、競争戦略の常套手段といえば、「セグメント化」。市場や顧客をセグメント化し、自社のポジション(位置取り)と競合他社を比較し、自社の強み・弱みを考慮して、次に攻めるセグメントを決める、というもの。
クリステンセン教授は、これをセグメント化の罠と呼んでいる。従来の市場セグメントや顧客セグメントという分析軸は、競合他社も全く同じ軸で競合力を分析しており、競争に勝つ打ち手を打ったとしても所詮似たようなものしか出てこないこと。また、新しいセグメントを開拓し、新製品を投入しても、2番手、3番手企業に容易に真似されやすいこと。1番手企業として新製品投入費用を回収する前に、2番手、3番手企業がより安い同等製品を投入してきて、価格競争で負けるケースが頻発していること。
そこで、クリステンセン教授は、従来のセグテント化の軸を一端忘れて、"Job"によるセグメント化をやるべきと説く。
「ジョブ」によるセグメント化というのは英語のニュアンスがわたしには理解しにくかったが、家具のIKEAの例で、なるほどとわかった。
家具業界では、従来セグメント化の軸として、品揃え、デザイン、品質・価格といったものが一般的に使われていた。数百種類のソファを大規模展示場に陳列する、北欧スタイルのダイニングテーブルを揃える、高級家具だが、比較的購入しやすい価格帯で勝負する、とか。
ところが、家具を購入する顧客の側に立って、家具を購入する「ジョブ」を遂行する顧客は、どういう意思決定を迫られているか、どうすればその「ジョブ」(ミッション?)を成功裏に遂行したことになるか、と考える。すると、顧客が家具を購入する「ジョブ」は大きく2つに分けられる。1つは、新婚カップル、学生などが、初めて住みかをセットアップする場合。2つ目は、最初の住みかを卒業して、いよいよマイホームを取得し、ずっと将来まで使える家具を揃えたい場合。
その2つの全くことなる「ジョブ」を遂行しようとする顧客に対して、従来の、品揃え、デザイン、品質・価格という軸でセグメント化した競争戦略を検討しても、有効な戦略はでてこない。
IKEAは、1つ目の初めて住みかをセットアップするという「ジョブ」を持った顧客が多くいること、そういう顧客ニーズに従来の家具業界は応えていないことを、顧客の行動分析、シナリオ分析から導き出し、そういう顧客に、次のような便益を提供して成功した。
(1)豊富な在庫(その場で買える)
(2)持ち帰って自分ですぐに組み立てられる(すぐ使える)
(3)家具だけでなく、台所用品、ベッド用品、室内装飾品まで揃えられる
わたしは、なるほどと頷いたのですが、果たしてみなさんはいかが考えますか?
2007-09-30
Infosys Consulting:インドモデルでIBMに立ち向かう
これまでに、IBM(旧PWC)、アクセンチュア、キャップジェミニ、E&Y、PRTM、マッキンゼーなど、名だたるコンサルテング会社とお付き合いしてきた。
こうした会社は、米国、欧州、日本に優秀なコンサルタントチームを抱え、過去支援したクライアント情報を共有する仕組みを持ち、クライアント支援経験のあるコンサルタントが地域を越えて支援し合えることを強みの1つとしている。
例えば、日本のクライアントがSCM改革を推進したいと望んでいると、クライアントと同じ産業に属する他の顧客支援経験を有するコンサルタントを連れてきて、守秘義務の範囲で、支援した顧客のSCM改革プロジェクトの成功(失敗)要因について語ることからクライアント支援活動を始めるのが通常のやり方。
そして、クライアントの改革がIT構築の局面を迎えると、ビジネスコンサルからITコンサルに支援領域を移していく。このITコンサルの領域で、最近インド、中国活用が拡大してきている。いわゆるオフショア開発といわれる開発手法。
一方、こうした欧米日本のコンサル会社に対して、インドのIT企業、例えば、、Infosysは単なるオフショア開発では売上拡大ができないとして、欧米日本のコンサル会社と同様、ビジネスコンサルからITコンサル、システム開発、運用保守アウトソーシング、ビジネスプロセスアウトソーシングまで、一貫してインド会社のコストで請け負うというビジネスモデルを確立しつつある。
Bloomberの2004年8月の記事によると、Infosysは、2004年4月に米国法人としてInfosys Consultingを$20Mで設立。デロイトからStephen Prattを招いて、CEOにした。
<インドモデルとは>
(1)欧米顧客企業に対してオンサイトでコンサルティングサービスを提供する
(2)オンサイト人員を最小限に止め、インドのバックオフィスで主要業務を推進、コストを抑える
(3)システム開発、運用アウトソーシングまで、インドの安いコストで一貫サービスを提供できる
IBMもインドに5万人以上の社員を抱え、米国に次ぐ第2の拠点としている。しかし、米国に抱える社員の固定費が大きいため、Infosysの費用構造に抑えることは難しい。Infosysは顧客をオンサイト支援する部隊とバックオフィスのインド部隊がどう緊密に連携できるかが鍵となる。インドモデルは確かに興味深いが、Infosysが連携のための仕組み、仕掛けをどう構築するかに注目したい。
こうした会社は、米国、欧州、日本に優秀なコンサルタントチームを抱え、過去支援したクライアント情報を共有する仕組みを持ち、クライアント支援経験のあるコンサルタントが地域を越えて支援し合えることを強みの1つとしている。
例えば、日本のクライアントがSCM改革を推進したいと望んでいると、クライアントと同じ産業に属する他の顧客支援経験を有するコンサルタントを連れてきて、守秘義務の範囲で、支援した顧客のSCM改革プロジェクトの成功(失敗)要因について語ることからクライアント支援活動を始めるのが通常のやり方。
そして、クライアントの改革がIT構築の局面を迎えると、ビジネスコンサルからITコンサルに支援領域を移していく。このITコンサルの領域で、最近インド、中国活用が拡大してきている。いわゆるオフショア開発といわれる開発手法。
一方、こうした欧米日本のコンサル会社に対して、インドのIT企業、例えば、、Infosysは単なるオフショア開発では売上拡大ができないとして、欧米日本のコンサル会社と同様、ビジネスコンサルからITコンサル、システム開発、運用保守アウトソーシング、ビジネスプロセスアウトソーシングまで、一貫してインド会社のコストで請け負うというビジネスモデルを確立しつつある。
Bloomberの2004年8月の記事によると、Infosysは、2004年4月に米国法人としてInfosys Consultingを$20Mで設立。デロイトからStephen Prattを招いて、CEOにした。
<インドモデルとは>
(1)欧米顧客企業に対してオンサイトでコンサルティングサービスを提供する
(2)オンサイト人員を最小限に止め、インドのバックオフィスで主要業務を推進、コストを抑える
(3)システム開発、運用アウトソーシングまで、インドの安いコストで一貫サービスを提供できる
IBMもインドに5万人以上の社員を抱え、米国に次ぐ第2の拠点としている。しかし、米国に抱える社員の固定費が大きいため、Infosysの費用構造に抑えることは難しい。Infosysは顧客をオンサイト支援する部隊とバックオフィスのインド部隊がどう緊密に連携できるかが鍵となる。インドモデルは確かに興味深いが、Infosysが連携のための仕組み、仕掛けをどう構築するかに注目したい。
2007-09-29
Google流会議の進め方
以前、Google20番目の社員として、Marissa Mayer,VPをご紹介しましたが、Business Week今週号に、Google流会議の進め方6か条が紹介されています。
Marissa Mayerさんは、週に70も会議を主催しているそうで、平均しても1日14会議、少なく見積もっても1時間に1つは会議をこなす勘定になります。ですから、こうした6か条を掲げて、少しでも会議参加者から成果を引き出す努力を惜しまないのだと思います。
こんな会議に一度でてみたいと思いませんか?以下は、Business Week記事の超訳です。
1.議事をあらかじめ決める(Set a firm agenda)
・出席者に何を討議してほしいか
・この会議のゴールは何か(何を達成したいか)
2.議事録係りを決める(Assign a note-taker)
・会議室にはマルチスクリーンを置く
・議事録係りは、プレゼン資料の隣のスクリーンに議事録をリアルタイムで表示する
・会議を欠席した人も議事録を見れば、決定事項、アクションアイテムがわかる
3.定期報告会議は5分、10分刻み(Carve out micro-meetings)
・定期報告事項は、5分で報告できるよう項目を細分化し、それだけを報告する
・定期報告を行う会議時間をブロックで取り、次々と報告を受ける
・こうすることで、飛び込み事項も5-10分タイムリーに報告する時間が取れる
4.FIFOで相談を受けるオフィスアワー設ける(Hold office hours)
・意思決定する前のアドバイスを受けたい人のための時間を毎日4時から取る
・ドアに名前を書き込んだ順に相談にのる
5.政治力でなくデータで勝負する(Discourage politics, use data)
・データに基づく合理的な意思決定を目指す(科学的な意思決定)
6.大時計で残り時間を表示(Stick to the clock)
・会議室にいくつも大時計を掲げ、出席者全員が時間に注目するよう仕向ける
・タイムキーパーは単に時間切れを告げる役ではない
・会議が成果に結びつくよう常にユーモアを交えて出席者を導く役回り
特に、オフィスアワーは大学で教鞭をとっていた頃から続けているとのこと。学生は教授の時間を自らとって積極的に教授に相談に行き、自分の研究テーマを切り開いていくというのが普通に行われています。
こうして、学生時代からの自分でものごとを考えていく訓練を積んでいく、これがイノベーションを生み出す基本的土壌だとわたしは思うのですが、いかがでしょうか?
2007-09-28
もう一度行ってみたい場所:カリフォルニア州ペブルビーチ(2)
ペブルビーチを訪れることがあれば、カーメル修道院にもぜひ立ち寄りたい。とにかく中庭と回廊がいい。ここをはじめて訪れたとき、そう思った。
そして、いつの日か、こういう場所にオフィスをつくって、ペブルビーチの海を見ながら仕事をしたいものだと仲間と夢のような話をしていた。
あれから10年があっという間にたった。オフィスはペブルビーチではないが、仕事のスタイルは当時思い描いたようにほぼできた。チームは日本メンバー、USメンバー、インド、中国、いろいろ。会社も別だが、ひとつの目的のために集まって一緒に仕事をする。仕事が終われば、チームは解散。それぞれの場所に戻ってそれぞれ次の仕事に、一緒にやった経験を精一杯活かすべく努力する。
日本では会社の壁を越えて仕事をするのは、なかなか大変だ。が、この10年、そうしたよい経験ができた。これも忙しい中にも、カーメルで出会った修道院の静かな時間の流れを思いだし、その場その場で必要なアクションが取れたからかもしれない。
カーメル修道院は、わたしにとって、いろいろなことを思い出させてくれる思い出の場所だ。
2007-09-27
もう一度行ってみたい場所:カリフォルニア州ぺブルビーチ
1998年に1年間、サクラメントにある関係会社で仕事をしたことがあります。その時、初めてカリフォルニア、特にモントレーやカーメルといったリゾート地を休日に訪ねることができました。
ペブルビーチは、ゴルフ狂には垂涎の地。ところが行ってみてびっくり。強風、海越えのショートホール、ラフ、とんでもないコースでした。素人のわたしは、頼まれてもプレイは願い下げ。
ですが、ゼブンティーンマイルズと呼ばれるペブルビーチをぐるっと取り囲む海岸沿いの住宅地は、田園調布をしのぐ、すごい豪邸が立ち並んでいました。
海はあくまで青く、荒々しく波立っています。空はどんよりと雲が低く垂れ込めています。海に突き出た岩肌に張り付くように松の木が風にさからって屹立する様子がなんともいえません。
1本だけ、海に向かってそそり立つ松の木が、シリコンバレー精神を体現する会社のシンボルにもなっています。人と異なるビジネスモデルで、世界を相手に勝負する、といった気概を感じさせる、そういう特別な場所でした。
Googleで20番目に採用された社員:Marissa Mayerは今?
Marissa Mayer,VP, Search Products & User Experience。1998年入社。20番目の社員とのこと。どんな人なのか、今何をしているのか興味があり調べてみたら、とんでもないことがわかりました。
"Marissa Mayer"でGoogle検索すると10万件もヒットしますので、みなさんすでにご存知かもしれませんが、わたしは初耳でしたので、以下まとめてみました。
(1)Google入社は、スタンフォード(PhD)卒業と同時の1998年
(2)ミネソタ生まれ、ハイスクール時代はチアリーダで、かつディベートでミネソタ州代表
(3)Googleで、オタクとも議論できるオタク系才能と、経営トップに通じる話ができる両刀使い
(4)オフィスは社員が集まるコーヒーコーナー側にあり、ガラス張り
(5)才能ある社員が持ち込む新しいアイデアを週3回オフィスアワーを設けてアドバイス
(6)経営トップにTop100リストを作成してリリースの優先順位を常時提案
(7)VPになってから、1プロジェクト10分のレビューを実施し、よりユーザ満足度向上を目指す
(8)Googleへの入社希望者のレジメにすべて目を通すリクルータ役もこなす
(9)帰宅は毎日12:00(夜中)
ちなみに、Business Weekに記事がでており、会社における1日のスケジュールが公開されていましたので、再掲します。1日5時間しか眠らないで、どうしてイノベイティブな仕事ができるのでしょう?わたしは、1日8時間寝ていますが、たくさん寝ればよいというものではないことだけは理解しているつもりです。
8:00 a.m. Wake-up, get ready for work
9:00 a.m. Arrive at work, take conference call about a new technology
10:00 a.m. Meeting with Udi Manber, VP of engineering to discuss search,engineering staffing, etc.
10:30 a.m. Meet with Associate Product Managers to brief and prepare for upcoming international business trip
12:00 noon Product review with Larry and Sergey; review product direction and strategy and potential future collaborations
1:00 p.m. UI (User Interface) review to review/approve user interface designs/changes for multiple products
3:00 p.m. Meet with a new member of my team to welcome him and discuss career goals/trajectory
3:30 p.m. Meeting with Google Video product manager
4:00 p.m. Google Product Strategy meeting with Eric, Larry, Sergey, and other executives to go over weekly site traffic and a few special topics
5:00 p.m. Executive strategy meeting on Google China
6:00 p.m. Office Hours
8:30 p.m. Catch up on the day's e-mail
11:15 p.m. Visit to the Google Gym to run
12:00 p.m. Go home
12:30 a.m. Watch TV, do e-mail
3:00 a.m. Go to bed
2007-09-26
畑村流技術の伝え方
『失敗学』を新しい学問分野として打ち立てるべく、失敗を科学する道を究めている人。わたしがボストンのMITに留学していたとき、お世話になった方。
今から20年以上前のこと。当時畑村さんは東京大学機械工学科教授。文部省から派遣されて海外研修中の身分でしたが、日本から持参したものは、スキー靴と出刃包丁。スキーはプロ並みの腕前で、教え上手。冬のスキーシーズンには、近所のスキー場にご一緒させていただき、プロ指導員並みの手ほどきをいただきました。
お世話になった2つ目は、ロブスター刺身の作り方。ライブロススターの硬い殻のはがし方と、切り分けた頭を味噌を残してオーブンで丸焼きにする方法。とにかく研究熱心で、失敗を恐れず、問題を1つずつ解決していくねばり強さがある、とその際感じたものでした。
あれから20年、本当の研究分野は、「マイクロマシン」といって、半導体加工技術を駆使して、世界一小型のモーターをつくって体内に埋め込み人工臓器開発につなぐこと。きっと、失敗の連続だったのだと思います。そういう失敗を糧にして、最後は失敗そのものを科学してやろうという意欲を持ち続けていること、探求心が畑村さんのすごさだと思います。
一度NHKで、六本木森ビルの回転扉の事故を畑村さんチームが追いかける番組が放映されたのを見ました。回転扉の技術を輸入した日本企業が、それを日本の湿気が多い環境に適応するべく材質を変えたことが、回転物の重量を重くし、回転制動力が不足すつ事態を発生させた、と事故原因を特定するまでのドキュメンタリです。
番組の中でも、畑村さんは日本の設計者、製造現場、オリジナルの海外設計会社を自ら訪問し、実に多くの方と会話していることが印象的でした。いつもの調子で、人の話を聞く、話を聞きだすのがとてもうまいなあ、感じました。
先日、畑村さんの『組織を強くする技術の伝え方』という本を読みました。その中に、先輩との三つの対話法という記述があります。
(1)先輩が目の前にいて、わからないことを直接聞く
(2)できるだけ自分で問題を解いてみて、どうしてもわからないことだけを聞く
(3)先輩はすでにいないが、先輩だったらどうするか、思い描きながら問題を解く
と、あります。問題解決のプロである畑村さんから秘伝を伝授されたように思いました。みなさん、先輩とはどのような対話をされているのでしょうか?
2007-09-25
もう一度行ってみたい場所:日光東照宮(1)
昨年、一昨年と2年続けて日光東照宮を訪れた。小学校の修学旅行以来。
いろは坂は、上り下りが別ルートになっていて、車で東照宮にいくのがずっと楽になった。杉林が昔より一層鬱蒼と茂っているように思えた。日光の松並木はもちろん小学生の時代からそれなりに立派だったのだろう。しかし、今あらためて杉の木立を見上げると、その高さ、まっすぐさに圧倒される。
両側に杉木立が立ち並ぶ参道を進むと、見物客が群がっている建物があり。「みざる、きかざる、いわざる」の彫り物が、こうしたなんの変哲もない建物に彫られていたのか、とあらためて驚いた。
それに比べて、陽明門は建物からしてすごい。彫り物もすごい。ただ、彫り物のすごさもさることながら、あたりを覆う張り詰めた空気のようなものを感じた。すごい芸術作品を目の当たりにしたときのあの感じ。
もう一度行ってみたい場所;鬼怒川温泉(2)
2007-09-24
もう一度行ってみたい場所:鬼怒川温泉(1)
もう一度行ってみたい場所:奥日光湯ノ湖(2)
中禅寺湖から奥日光につながる街道は、ロマンチック街道と名づけられている。名前の通り、湯滝、龍頭の滝といった奥日光三滝もいいし、戦場ヶ原の湿原もいい。三本松からバスで湿原の奥の奥まで行き、そこから板道を伝って湿原を走破するコースが人気があるようだ。
われわれは初心者コースを選んで、戦場ヶ原の湿原を少しだけ体験してみた。雷に打たれて倒れた木の幹から、新しい樹木が立ち上がっていたり、熊に注意の看板がいたるところにある鬱蒼とした森を抜ける。と、突然視界が開けて、広い湿原が現れるといった具合。
途中、それでも道に迷うこともある。最初はたくさんの人と一緒に歩いていたが、しまいには家族3人だけになる。森の気配が濃い。そんな中を黙々と歩いていると、「トトロの世界」を真近に感じることができる。
やっとの思いで三本松の駐車場まで帰り着くと、そこにも野生の鹿がいた。
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