2007-09-30

Infosys Consulting:インドモデルでIBMに立ち向かう

これまでに、IBM(旧PWC)、アクセンチュア、キャップジェミニ、E&Y、PRTM、マッキンゼーなど、名だたるコンサルテング会社とお付き合いしてきた。

こうした会社は、米国、欧州、日本に優秀なコンサルタントチームを抱え、過去支援したクライアント情報を共有する仕組みを持ち、クライアント支援経験のあるコンサルタントが地域を越えて支援し合えることを強みの1つとしている。

例えば、日本のクライアントがSCM改革を推進したいと望んでいると、クライアントと同じ産業に属する他の顧客支援経験を有するコンサルタントを連れてきて、守秘義務の範囲で、支援した顧客のSCM改革プロジェクトの成功(失敗)要因について語ることからクライアント支援活動を始めるのが通常のやり方。

そして、クライアントの改革がIT構築の局面を迎えると、ビジネスコンサルからITコンサルに支援領域を移していく。このITコンサルの領域で、最近インド、中国活用が拡大してきている。いわゆるオフショア開発といわれる開発手法。

一方、こうした欧米日本のコンサル会社に対して、インドのIT企業、例えば、、Infosysは単なるオフショア開発では売上拡大ができないとして、欧米日本のコンサル会社と同様、ビジネスコンサルからITコンサル、システム開発、運用保守アウトソーシング、ビジネスプロセスアウトソーシングまで、一貫してインド会社のコストで請け負うというビジネスモデルを確立しつつある。

Bloomberの2004年8月の記事によると、Infosysは、2004年4月に米国法人としてInfosys Consultingを$20Mで設立。デロイトからStephen Prattを招いて、CEOにした。

<インドモデルとは>

(1)欧米顧客企業に対してオンサイトでコンサルティングサービスを提供する
(2)オンサイト人員を最小限に止め、インドのバックオフィスで主要業務を推進、コストを抑える
(3)システム開発、運用アウトソーシングまで、インドの安いコストで一貫サービスを提供できる

IBMもインドに5万人以上の社員を抱え、米国に次ぐ第2の拠点としている。しかし、米国に抱える社員の固定費が大きいため、Infosysの費用構造に抑えることは難しい。Infosysは顧客をオンサイト支援する部隊とバックオフィスのインド部隊がどう緊密に連携できるかが鍵となる。インドモデルは確かに興味深いが、Infosysが連携のための仕組み、仕掛けをどう構築するかに注目したい。

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