先日、「カリフォルニア大学の講義までYouTubeに」という記事を書いたら、同僚からiTunes Uでは、もうとうにBerkeleyだけでなく、MIT、スタンフォードはじめ20を越える大学の講義が公開されていると聞いて、本当の驚いた。
今日、昼休みにiTunesの最新バージョンをダウンロードして確認したら、本当だった。今週は驚くことばかり。ダウンロードしたiTunesを起動してみたら、最近追加した項目という中に自動的にはいっていた曲の中に、親友の松宮幹彦の「遥かなる大地より(北の国から)」があった。
二つ目は、先に書いた『現代のニ都物語』の著者アナリー・サクセニアンがU.C.Berkeleyの情報学科の学科長になっていたこと。この本は、米国赴任から帰国してすぐに読んだ本で、ボストンのルート128の反映と没落、シリコンバレーの繁栄の両方を目の当たりにしたわたしには、本当に衝撃的だった。
その著者が、シリコンバレーで活躍している3人に1人はアジア系の留学生であること、その留学生が自国に帰国してIT・半導体産業の立役者になっているという論文を発表していて、その内容にまたまた衝撃を受けた。
インド・中国からの留学生の知り合いが多いわたしには、まことに納得のいく内容だった。留学生としての勉強への姿勢、その後の人生設計ともに、意気込みが違っていた。わたしを含めて日本からの留学生は生活面も恵まれており、留学は箔をつけるためという人がほとんどで、これで身を立てよう、ましてや母国を発展さようという意気込みの人はいなかった。
また、日本からの留学生は帰国すると日本文化に埋もれ、変革を起こす原動力とはなり得なかった。この辺が日本の競争劣位の原因ともなっていると思うのはわたしだけだろうか?
そして、三つ目は、YouTubeによるU.C.Berkeleyの講義の情報発信。iTunesではもっと多くの大学が参加しており、1-2年のうちには米国の学生はどこの大学の授業もタダで見聞きできることが常識となるだろう。もっとすごいのは、インド・中国の何万、何十万という英語を理解する若い人が、iTunesを通していながらにして米国の最高学府の教育が受けられること。
一方で、依然として英語の厚い壁のため、日本の若い人がこうした環境に恵まれるのはずっと先のことになるのではないか、このことがものすごいハンディキャップになると感じているのはわたしだけだろうか?
四つ目は、IBMが旗振り役としてサービス・サイエンスを新しい学問分野として確立しようとする動き。1945年当時、コンピュータ・サイエンスという学科を持つ大学は存在しなかった。その当時、IBMが強力に支援することでコロンビア大学に最初のCS学科ができたという。今、サービス産業の生産性が勝負の時代に突入して、またしてもIBMは新しいサービス・サイエンスという学際的な学問分野を打ちたてようとしている。U.C,Berkekey、MIT、Georgia Techはじめいくつもの大学が協調して動きはじめており、その成果もでてきているように見える。最近の文献はこちら。
何か、時代が大きく変わろうとしていることをひしひしと感じているが、自分は以前のまま金縛りにあって身動きが取れない、と感じているこの頃のわたしである。
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