2007-10-03

ITシステムは環境にやさしいことが問われる時代

Nicholas Carrという元ハーバードビジネスレビューの上級編集者だった人の"Does IT Matter?"という本を読んだ。企業の情報システムは経営の役に立っていないのではないか、という問題提起がされている。

Nicholas CarrのBlogもITに対する警鐘を鳴らす記事が多く、注目している。9月28日にはThe electric grid and the computing gridと題するITシステムの莫大な消費電力に警鐘を鳴らす記事が掲載されている。

今年、213人のCIO(欧州59%、アジア19%、北米19%)にアンケート調査したら、50%以上がどれだれITシステムが電力を消費しているか知らない、モニタしていないと回答したという。

Davd Sarokinという人がインターネット上に消費電力の推定値を発表しているところによると、全米のITシステムは年間約3500億kWhの電力を使っており、総電力消費の9.4%を占めると推定している。内訳は、以下のようでパソコンが大きな電力を使っていると見ている。

(1)データセンタサーバが450億kWh(13%)
(2)パソコン・モニタが2350億kWh(67%)
(3)ネットワーク機器が670億kWh(20%)

全世界のITシステムの電力消費推定値は8680億kWhで、全世界電力消費の5.3%を占めると推定している。

CIOの多くが今現在ITシステムの電力消費量をモニタしていない状況にあることも驚きだが、省電力を売りとするIT製品がでてきてはいるものの、もっと環境にやさしいITシステムを本気で研究開発しないと、ハードウエアはただ、電気代がIT費用の半分を占めるという時代がすぐくるのではないか?

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