2026-05-09

第五歌集 道ゆけば

3月からはじめた作歌ですが、この頃どうも目にした情景をそのまま説明しているだけではないか、と疑問に思えてきた。

近現代の秀歌といわれる歌とどこが違うのか?

そうだ、これは近現代の秀歌を解説した本で勉強しようと思い立ち、永田和弘「近代秀歌」を読み始めたのは、第五歌集 道ゆけばを作った頃でした。

ただ読んでいたのでは、すうっと通り過ぎてしまうので、まずは100首の歌をノートに書き写しはじめてわかったことは、どの歌も57577のリズムがあって、記憶に残ること。

ノートに書くにあたって短期記憶が衰えている今の自分でも、どの歌もすらすら書き写せるなあと感じました。

東海の小島の磯の白砂にわれ泣きぬれて蟹とたはむる 

                    石川啄木「一握の砂」

この歌は、東海→小島→磯→白砂というように、カメラがズームインするように流れていく感じ。一首ごとの工夫、凄さをわかりやすく解説してもらって、なるほど、道遠しとあらためて思い知ったことでした。

















朝十時買い物に出て今日もまた一日の出会い願いつつ行く

空ひらけ見ゆる小径に花見せし古木の切株木肌まだ白し

空に突き刺すまっすぐ並びし銀杏の列足とめ仰げば三角錐つづく

木の実踏む歩みの先に野鳩いて夢中についばみ飛び立たぬまま

すずかけの並木の道をゆく幼児指さして呼ぶ鴨のつがいを

子犬ただ無邪気に寄りゆくシェパードへ黒ぐろ光る毛並みも恐れず

ジャージ着て背負うリュックのふくらみに本か楽器か想いめぐらす

乳母車押しつつ手を引き歩む親子買ひ物袋今日は小さし

杖つきて背にリュック負ふ人の背が一歩一歩に丸くなりゆく

日だまりを求めて家並み出て歩く手袋外してポケットに入る

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