2026-05-27

第三十八歌集 双葉にょきにょき

長年の友からの便りに、朝顔の種が同封されていた。

なんだろうと思ってみると、育て方を書いたメモも同封されていた。種まきの前の晩の世話から、植え方、育て方まで、まるでNHK趣味の園芸のテキスト。うれしかった。

そういえば治療がはじまってから、家の庭にでることもなかった。窓越しに庭の木をみる、葉が茂りだす、春だなあと感じることはあっても、ついぞ庭に出ることもなかった。

それが朝顔の種をまいたその日から、毎朝の水やりが楽しみになった。心遣いに感謝。










朝顔の鉢もて帰る夏休み蔓の影われを越えたり

われに寄り添ふ友より届く朝顔の種封書に入れて育て方添ふ

朝顔の種蒔きて毎朝のぞきゐしプランターより双葉にょきにょき

朝顔の種夜半に含みし甘水に揚力得たり双葉ひらきぬ

蔓巻く支柱を買はむどこまでとはかりかねつつ背丈ほど選ぶ

朝顔の花開くころ家族して色を語らふ日を思ひをり

朝顔のしぼみし花を掌に残る種はたれぞ植ゑなん


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