2026-05-07

第一歌集 朝焼けの七十年





2025年11月8日朝、救急搬送されたところから思わぬ日々がはじまりました。

血液検査・CT検査の結果、大腸の様子が少しおかしいかも、精密検査をしましょうということになり、そのまま入院となりました。翌日、内視鏡検査をすると大腸がんとの診断、すぐには手術できない状況で、しばらく絶食で様子を見ましょうとなり、そこから3週間は絶食が続く。そして、ようやくロボット手術となったのが11月末。

12月に無事退院し、正月を家で家族と祝うことができました。1月からの抗がん剤治療の中、3月頃そうだ短歌の勉強をして、毎日のちょっとしたこと、小さなしあわせをことばにして残そうと思い立って詠いだした最初の歌をまとめたものが第一歌集です。



麻酔さめれば カーテンの内に 笑顔あり われ思わず言う 「生きてるの?」 

入院の 動けぬ日々に 七階の デイルームから 朝焼けひろし

朝焼けを 撥ね返す富士 赤々と 冠雪の肌 ざらりと光

三週間ぶりのデイケア妻を待つ玄関いっぱい笑顔がふえる

天窓を叩く夜の雨聞きながら家族の夢に雨音あるかな 

春が飛びくるピアノの調べ朝の卓ジョージ・ウィンストン冬から春へ

フルニエのチェロの郷愁ひびく窓春の雨足むかしを揺らす

ブルックナー四番ホルンの響ききて群青の空へわれ吸い上げらる

青春映画音楽にひたりふと思えば歩みきたりし七十年

七十歳越し方しのぶ夜ふけて二十歳のころは明日だけ見てた

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